天空の森 - コラム~総括(1)-
「天空の森」の“エンペラー”こと、田島健夫さん(昭和20年生まれ)は、もともと妙見温泉の湯治宿「たじま本館」の次男として生まれた。 その後、地元の金融機関で勤めたが、「算盤ができない」(本人談)との事で退社。 長男が宿を継がないということで、田島さんは必然的にその湯治宿の経営することになった。 その頃の鹿児島と言えば、宮崎とともに新婚旅行ブームの真っ只中で、地元の旅館・ホテルは非常に活気づいていた時期であった。 「病気を治そうとするお客ではなく、新婚旅行客に来て欲しい」と、母親を説得し、新しい宿を造ろうと計画する。 幸か不幸か、同じ年にその湯治宿沿いの川の氾濫により、災害手当として1000万円を無条件で借りる事ができるようになり、それを元手に、昭和45年(1970年)に現在の「忘れの里 雅叙苑」の前身となる宿を創業する。 翌年に、別の金融機関で働いていた悦子さんと結婚し、二人三脚で宿経営を始めた。 ところが、思いっきりアテがはずれた。 香水がプンプンにおう新婚旅行客どころか、地下足袋のにおいがする飯場(はんば)の作業員さん御用達の宿になってしまった。 それも、そのはず、その建物といえば味も素っ気もないプレハブ小屋をイメージする、木造2階建ての、たった5部屋の建物。 月商もたった30万円。これでは人も雇えない。もちろん赤字経営。 それでも、奥さんと二人っきり、昼夜問わず働いて7年の歳月が過ぎていった。 しかし、昭和50年(1975年)に、その後の「雅叙苑」の方向性を示す、ある改装を行っていた。 近所の茅葺き屋根の家を移築して、食事処(現在の朝食会場)を作ったのだ。 翌昭和51年(1976年)にも、古民家を移築して客室を造った。現在の「かぜ」の間である。 クチコミで宿も評判が広がり始め、昭和52年以降、ようやく黒字ベースで営業できるようになった。 この古民家を移築するというアイディアだが、現在では温泉旅館ではポピュラーなやり方となっているが、発想の原点が面白い。 銀行からの融資もうまく運ばず、お金がないところで、周辺を見渡してみると、古い木造の家屋が壊され、新しい家が建つ光景を見ていると、田島社長は、古い木材を「タダで」もらいうけ、自分の宿に運んで組み立ててしまったのだ。 そうすることで、宿全体の雰囲気も大きく変わり、特に都会人にとっては、なんともノスタルジックに感じられ、逆に安普請の宿のイメージが払拭されたのだ。 つまり、「お金がないから」の発想なのだ。 そして、昭和53年(1978年)には、「かぜ」に源泉かけ流しのお風呂を付けて、現在の温泉旅館の必須アイテムと言える「露天風呂付き客室」を、この世に初めて登場させたのだ。 この発想も面白い。田島社長は温泉宿の経営者でありながら「風呂に入るのが面倒で好きじゃなかった。」 要するに、部屋から出て風呂まで行くのが面倒ということらしい。 「それじゃ、部屋に露天風呂を造ってしまおう。」 この発想もユニークこのうえない。 昭和55年(1980年)、さらなる勝負に打って出る。創業時に建てた木造2階建ての建物を壊し、そこに新たに霧島から移築した瓦葺きの家屋を2軒移築し、それをつなげて4部屋造った。 そして、そのうちの2つの部屋「そら」と「くさ」には客室露天風呂を造った。この時点で「雅叙苑」は合計たった5部屋の宿ながら3室の露天風呂付き客室を持つことになる。 また、もともと先代からあった天降川沿いの「混浴露天風呂」と「うたせラムネ湯」を浴場として使っていたが、大きな岩を取り寄せ、それをくり貫き、湯舟とした。それが現在の男女別浴場の「建湯(たけるゆ)」だ。 これも注目を浴びた。後に、黒川温泉など、多くの温泉旅館に影響を与えた。 |
天空の森 宿泊レポート
コラム
「天空の森」の“エンペラー”こと、田島健夫さん(昭和20年生まれ)は、もともと妙見温泉の湯治宿「たじま本館」の次男として生まれた。 その後、地元の金融機関で勤めたが、「算盤ができない」(本人談)との事で退社。 長男が宿を継がないということで、田島さんは必然的にその湯治宿の経営することになった。 その頃の鹿児島と言えば、宮崎とともに新婚旅行ブームの真っ只中で、地元の旅館・ホテルは非常に活気づいていた時期であった。......
貸切&客室露天 レポート
「天空の森」の露天風呂と言えば、大空と大地の境界線のロケーションにあるのが特徴。 宿泊用ヴィラ3棟、日帰り用ヴィラ2棟のそれぞれに備わる露天風呂は、どれも個性的でインパクト.....
この宿のキーワード | |||
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究極のオンリーワン温泉リゾート | |||
東京ドーム13個分の敷地にたった5つのヴィラ | |||
霧島連山など360度の大パノラマ | |||
一糸纏わぬ姿で寛げる空間 | |||
ほとんどが自家栽培の素材による料理 |
IN | 14:00 | ||
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OUT | 12:00 | ||
カード使用 | 可 | ||
部屋の眺望 | 山・空 | ||
部屋食 | レストラン「パビリオン」 部屋食は別途追加料金 |
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夕食の内容 | 和洋折衷 | ||
朝食の内容 | 洋食 |
公式HPネット予約特典 | 3名様から宿泊料金が通常価格より安くなっています。 | ||
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お得なプラン | 日帰りプランなどお得なプランの詳細は公式をチェック★ | ||
霖雨(りんう)の森 (定員1名~4名) |
¥300,000~ 休前日アップ料金 ¥0 【客室露天風呂】・・・ウッドデッキにある露天風呂は、林に囲まれている。 【リビングルーム棟】・・・四面すべてがガラス張りの部屋。大理石の床には、タオル地のシーツで覆われたお昼寝用のデイベッドが置かれている。床の下には温泉が通っており、冬でも暖かい。バルコニーにはテーブルセットもある。室内面積は、23.18㎡。 【ベッドルーム棟】・・・クイーンサイズのダブルベッド、ミニバー、冷蔵庫、クローゼット、シャワーブース、洗面所、シャワー付きトイレが備わる。26インチ液晶テレビ、DVDプレーヤー、CDプレーヤーも用意されていた。室内面積は51.12㎡。 |
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茜さす丘 (定員1名~4名) |
¥400,000~ 休前日アップ料金 ¥0 【客室露天風呂】・・・霧島連山、手前には段々畑が見える。 【リビングルーム棟】・・・お昼寝用のデイベッド、32インチ液晶テレビ、CDプレーヤー、ミニバー、洗面所、シャワー付きトイレが備わる。広さは、51.12㎡。 【ベッドルーム棟】・・・ヴィラ「天空」よりも広い109.20㎡。セミダブルのツインベッド、20インチ液晶テレビ、クローゼット、洗面所、シャワー付きトイレ、そしてシャワーと内風呂が付く。テラスには、お昼寝用のデイベッドもある。 |
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天空 (定員1名~4名) |
¥500,000~ 休前日アップ料金 ¥0 約1000坪の敷地に広がる宿泊用スイートヴィラ。200坪のウッドテラスには大きな露天風呂が備わる。芝生が敷き詰められた中庭も美しい。 【客室露天風呂】6帖サイズの大きな露天風呂は、開放感抜群。 【リビングルーム棟】・・・室内とバルコニーそれぞれに、タオル地のシーツを纏ったデイベッドを2つ。ミニバー、洗面所、クローゼット、冷蔵庫、シャワー付きトイレ、大きな露天風呂と小さな露天風呂と2つ備える。バルコニーにはエステベッドも。広さは101.57㎡。 【ベッドルーム棟】・・・キングサイズよりもさらに大きなベッドが置かれている。37インチの液晶テレビ、DVDデッキも用意されている。洗面所、クローゼット、ミニキッチン、シャワー付きトイレなどもある。広さは81.49㎡。 |
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野あそびプラン (日帰り4時間) (定員1名~4名) |
¥30,000~ 休前日アップ料金 ¥0 ※「花散る里」「ツバメの巣」のいずれかを使用。日中の10:00~20:00の時間帯で、4時間の利用となる。 ウェルカムドリンク・ウェルカムベジタブル・ピクニックランチ・フリードリンク(冷蔵庫内)。 「忘れの里 雅叙苑」からの送迎サービス、オプションでスパメニューがある。 |
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野あそびプラン (日帰り6時間) (定員1名~4名) |
¥40,000~ 休前日アップ料金 ¥0 ※「花散る里」「ツバメの巣」のいずれかを使用。 日中の10:00~20:00の時間帯で、6時間の利用となる。 ウェルカムドリンク・ウェルカムベジタブル・ピクニックランチ・フリードリンク(冷蔵庫内)。 「忘れの里 雅叙苑」からの送迎サービス、オプションでスパメニューがある。 |
創業/改築 | 創業:1997年(平成9年)/改築:2004年(平成16年)/改築:2006年(平成18年) | ||
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部屋数 | 全5室 | ||
収容人数 | 11名 | ||
貸切風呂 | - | ||
大浴場・他 | - | ||
駐車場 | 5台 | ||
ペット | 応相談 | ||
バリアフリー | 非対応 | ||
エステ・マッサージ | あり | ||
インターネット | 専用スペース LANケーブル(DSL) | ||
DVD | デイステイ ヴィラ:無し 宿泊ヴィラ:あり | ||
TVチャンネル | - | ||
施設 | - | ||
冷蔵庫のシステム | インクルーシブ(冷蔵庫の中のものはすべて無料) | ||
自動販売機 | なし | ||
売店 | - |
浴衣 | ◎ | バスタオル | ◎ |
タオル | ◎ | 石鹸 | ◎ |
ボディソープ | ◎ | シャンプー | ◎ |
コンディショナー | ◎ | リンスinシャンプー | ◎ |
シャワーキャップ | ◎ | 歯ブラシ | ◎ |
ドライヤー | ◎ | ブラシ | ◎ |
くし | ◎ | カミソリ | ◎ |
綿棒 | ◎ | 洗浄機付きトイレ | ◎ |
車いす | - | ||
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お子様 | - | ||
外国語 | 英語 |
オススメお土産 | - | ||
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近くのコンビニ | クルマで3分 | ||
携帯アンテナ | ◎docomo | ◎au | ◎softbank |
料金 | - | ||
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利用時間 | - | ||
※食事付きプラン(要予約) | |||
料金 | 4時間:¥30,000 6時間:¥40,000 |
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食事の内容 | シャンパン付きピクニックランチ | ||
設定日 | - | ||
受付時間 | 10:00~20:00 | ||
その他 | 日帰り施設:「花散る里」「つばめの巣」 ※全て冷蔵庫内、フリードリンク:水・コーラ・ビール・ジュース・ウーロン茶 |
料金 | - | ||
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利用時間 | - | ||
その他 | - |
泉質 | ナトリウム・マグネシウム・カルシウム-炭酸水素塩温泉(低張性 中性 高温泉) | ||
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源泉の温度 | 57.6℃ | ||
湧出量 | 75リットル/分 | ||
水素イオン | pH6.5 | ||
溶存物質総量(ガスを除く) | - | ||
源泉の湧出状況 | 自家源泉で動力泉(ボーリングによってくみ上げる源泉) ※自家源泉の本数:1本 | ||
加水/循環ろ過 | ○すべてのお風呂は、源泉100%かけ流し。ただし、夏季などは温度調節のために加水する場合あり。 | ||
加温 | なし | ||
消毒 | なし | ||
浴槽の湯の入替 | 1日1回 | ||
入浴剤 | 未使用 | ||
泉質別適応症(平成26年7月1日改定) | 慢性皮膚病、切り傷、やけど | ||
浴用の一般的適応症(平成26年7月1日改定) | 筋肉若しくは関節の慢性的な痛みまたはこわばり ( 関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、 神経痛、五十肩、打撲、捻挫などの慢性期 )、 運動麻痺における筋肉のこわばり、冷え性、 末梢循環障害、胃腸機能の低下 ( 胃がもたれる、腸にガスがたまるなど )、 軽症高血圧、 耐糖能異常 ( 糖尿病 )、 軽い高コレステロール血症、軽い喘息又は肺気腫、痔の痛み、自律神経不安定症、 ストレスによる諸症状 ( 睡眠障害、 うつ状態など )、病後回復期、疲労回復、健康増進 |
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湯の色 | 黄緑色 | ||
飲用 | 飲用の許可を取っていない | ||
飲用の適応症 | ― | ||
におい/味 | 無臭 |
電車 | 【博多駅―鹿児島中央駅―隼人駅 /嘉例川駅】 九州新幹線利用(約3時間半) 隼人駅より車で約30分 /嘉例川駅より車で約15分。 | ||
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送迎 | あり(条件あり)タクシー(有料)の手配致します。 ※割引サービスがある契約会社が ございますので、詳細はお問い合わせください。 | ||
クルマ | 鹿児島空港より車で約15分。 九州自動車道・溝辺鹿児島空港ICより車で約15分。 | ||
周辺観光スポット | - | ||
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レクリエーション(観光農園、公園など) | - | ||
スポーツ | - | ||
スタッフより | 天空の森さスタッフんからのコメント 天空の森の自然と時間の流れに身を任せてリフレッシュしていただきたいです。 |
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取材日 | 2009/07/15 | ||
一部情報更新日 | 2023/05/30 | ||
※予約問合せの際は、必ず「貸切温泉どっとこむ」を見たと言ってください。 |
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この宿の記事制作者

温泉コム株式会社 代表取締役
30年以上前から、全国の温泉宿をまわり続け、「貸切風呂」の必要性を宿主に説いていた。 今でも、一年の半分を温泉宿で過ごす旅人でもある。 コラムニスト、カメラマン、ドローンパイロットの他に、ホームページのデザイン、コンサルタント業務もこなす。