竹取亭円山 たけとりていまるやま TaketoriteiMaruyama

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現在この宿は、温泉街の外れにあるというだけではない、独自のポジションをしっかりと築いている。 お客が気持ちよく過ごしていただくための充実したサービスと、記憶に残るような仕掛けはこの宿ならではのものであろう。 上品な会席料理も非常に評判がいい。 館内全体にひろがる、「竹取物語」と「温泉情緒」が融合した癒しの空間も、居心地のいい非日常が味わえる。 「金泉」と「銀泉」を同時に楽しめる貸切露天風呂を備えた点や、個室食事処にもテレビを用意するなど、おもてなしの心が体現されたサービスは数えればきりがない。 老若男女問わず、誰もが楽しめるはずだ。

机一杯に並んだ夕食の品々

有馬温泉には、創業から数百年続く老舗旅館がいくつかある。 「竹取亭円山」は、それらと比べればまだ新しい宿だろう。 しかし、この宿にはすでに多くのファン、常連客が付いている。 海外のお客さんに目を向けてもリピーターが多いそうだ。 その理由は、この宿の"優しさ"と"サービス精神"にあるだろう。 驚いたのは、外国人のスタッフが何人もおり、そのだれもが日本人のスタッフと変わりない対応ができていることだ。 旅館の中には外国人のスタッフを雇うことに対して、ためらっている宿が少なくない。 日本人なら当然と思われる感性も、外国人に対してはそれが期待できず予想外のトラブルに発展する可能性があるからだ。 しかし、この宿では外国人のお客さんにも何不自由なく過ごして欲しいとの考えからか、積極的に外国人スタッフの雇用、教育が行われている。 日本人スタッフに英語教育を徹底させるより安上がりで即効性があるといえばそれまでかもしれないが、スタッフ間で外国人とのやり取りに慣れることができる点でもメリットが大きいのではないだろうか。 お客さんもスタッフもみな一様にいい顔をしていたのが印象的だった。 常に客目線で考え、いかに「竹取亭円山」を選んで良かった・・・とお客に思ってもらうかを真面目に考えているからこそ、この有馬温泉という数多くの旅館ホテルの中でもトップクラスの客室稼動率を誇っている。 日本の温泉旅館の良さを、改めて認識させてくれる宿と言えるだろう。

玄関の表札

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